EUの品質制度
EUが義務づけた法律に加えて、近年は国レベルで品質保証制度が広く導入されています。これにより食品安全基準がさらに強化され、消費者の要望に応えることができています。
EUでは、原産地呼称保護（PDO）、地理的表示保護（PGI）、伝統的特産品保証（TSG）といったEU全体を対象とする品質制度の導入や、アイルランドに拠点を置く欧州食品安全機関（EFSA）の設置など、こうした動きを積極的にサポートしています。
Bord Biaの保証制度
Bord Bia（アイルランド政府食糧庁）は、市場の要望に応えるため、持続可能な牛肉・羊肉保証制度（SBLAS）を開発しました。食肉製品の購入者は、食肉が持続可能な方法で生産されたことの証明を求めるようになってきています。環境、社会、経済の側面を取り入れた持続可能な目標に向けて活動する認定品質保証制度が公認した会員農場による生産の証明です。
SBLASは、測定と分析を通じて、個々の農場レベルでの牛肉・羊肉生産の品質を実証し、生産農家に建設的なフィードバックを提供することにより、持続可能性の成績向上を目指す生産農家の意思決定に役立っています。
規格（および規格に基づく制度）は、アイルランドの国家認定委員会（Irish National Accreditation Board）により、製品認証の国際規格であるISO 17065：20122の認定を受けています。独立した検査では、申請者/生産者が、（トレーサビリティー、食品安全、衛生、健康・安全、福祉などに関係する法律・品質・顧客の要求事項についての領域で）規格の品質保証基準に適合しているかが評価されます。その後、申請者/生産者に対し、報告書が作成されます。達成した適合レベルに関するものです。
食肉加工業者品質保証制度（MPQAS）は、製品をBord Biaの品質保証（QA）製品として販売することを希望する食肉加工業者のために開発されました。すべての会員加工業者は、独立した監査を定期的に受けており、通告なしの抜き打ち監査も受けます。